校長室だより 平成29年度 第14号

卒業証書授与式にて校長より(平成30年3月1日)

卒業証書授与式にて校長より(平成30年3月1日)

 今朝は、春の嵐となりましたが、お蔭様ですっかり収まり、早い春を迎えることができました。本日ここに、神奈川県立横浜平沼高等学校第70回卒業証書授与式を挙行できますことを、学校を代表して心より感謝申し上げます。PTA会長様、本校同窓会真澄会会長様はじめ多数のご来賓の皆様、本日はご多忙の中、ご臨席を賜りましたこと、厚くお礼申し上げます。 保護者の皆様には、本校の教育活動に深いご理解をいただき、ご支援をいただきましたこと、心より感謝申し上げます。卒業生をこれまで支えてこられた、ご家族の皆様、関係者の皆様にも深く敬意を表し、お慶びを申し上げます。

 115期生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。これまで皆さんが積み重ねた努力を心から讃えたいと思います。今日という日は、皆さんのことを絶えず気遣いながら、時に厳しくも、愛情豊かに励ましてくださった、ご家族を始めとすると周囲の方々がいらしたからこそ迎えられた、大切な日だと思います。

 本当におめでとう。

 平沼高校で皆さんが過ごした高校生活は、学習、行事、部活動と充実した日々であったことと思います。先輩たちからバトンを受け継ぎながら、平沼の歴史に115期生らしさを吹き込んでくれました。体育祭の組長、団長たちが、体育祭の在り方について、校長室に話しに来てくれたことも、とても嬉しかったです。平沼祭での3年生としてのリーダーシップも頼もしく感じました。前期で主な行事を終わったあとの切り替えも見事でした。朝早くから、校舎のあちこちで黙々と学習に集中する姿に、毎朝、心の中でエールを送っていました。
 何かを成し遂げるためには、課題に向き合い、考え、行動しなければなりません。それは、周りの人たちと共有し、ともに進むことで、できたはずです。平沼での3年間の経験は、感受性や想像力が豊かな皆さんの中に、何にも替え難い素晴らしい力を備えることができたと信じます。自信をもって、これからそれぞれが歩む新しい場所で、未来を切り拓いてください。今日この日を、人生の一つの節目として、新たな一歩を踏み出してください。

 さて、皆さんが生まれてから現在までの節目を辿ると、世界にとっても、大きな節目があったことがわかります。皆さんが生まれた西暦1999年、2000年は、世の中は、millenniumという言葉が飛び交っていました。新たな千年紀の始まりに、世界は、大きな期待とともに、現実として解決すべき、様々な課題に直面していました。コンピュータが誤作動する可能性があるとされた2000年問題、Y2K問題もありました。その、2000年9月にニューヨークで、国連ミレニアム・サミットが開催され、Millennium Development Goals 、ミレニアム開発目標が採択されました。略してMDGsと呼ばれています。MDGsは、貧困削減が大きな目標でした。しかしながら経済成長あっての貧困削減という側面もあり、貧富の差などの不平等を拡大させるのではないか、という懸念も生まれていました。
 そのような課題を解決するために、2015年9月に国連で開かれたサミットの中で決められたのが、SDGs (Sustainable Development Goals)(持続可能な開発目標)です。2015年といえば、そうです、皆さんが横浜平沼高校に入学した年です。
 このSDGsについては、今年度の先輩セミナーで講師として来て頂いた、国連事務次長を務められた、皆さんの大先輩である高須幸雄さんがご講演で触れられ、「花橘 第68号」にも掲載されていますので、ぜひ、読んでください。
 その、SDGsの2030アジェンダでは、一つの理念が掲げられました。それは、“No one will be left behind.”「誰一人、取り残さない」ということです。この「誰一人、取り残さない」という理念のもと、国際社会が2030年までに、貧困を撲滅し、持続可能な社会を実現するために、17の目標が設定されています。17の目標は、貧困や飢餓といった問題から、働きがいや経済成長、気候変動に到るまで、21世紀の世界が抱える課題が、あらゆる面から挙げられています。10番目には、「人や国の不平等をなくそう」という目標が設定されています。貧困削減を目指すなかで、不平等を拡大させるような経済政策となるのであれば、「人や国の不平等をなくそう」という目標は達成されませんし、“No one will be left behind.”の理念とも合いません。一人ひとりに焦点をあて、お互いの言葉や文化の違いを認め合い、理解しあうグローバル・パートナーシップが大切なのです。
 このSDGsの目標達成の年として設定されている2030年、30歳代を歩み始めた皆さんはどのような生き方をしているでしょうか。このころには、全世帯の7割近くが「高齢者のみ」の世帯となることも予想されています。人口減少、労働力の低下、高齢化社会において、日本の、そして世界の経済状況はどのようになっていくのでしょうか。高齢化社会における労働人口とのアンバランス、それに伴う医療費の問題もあります。現在の仕組みそのままに縛られて進んでいけば、課題は解決しないでしょう。今後の環境の変化を見据えながら、今、何をすべきかを多面的に、柔軟に、そして一人ではなく、人とともに、考え、行動し続けていくことが、皆さんに期待されています。
 自分がどこへ向かおうとしているか、皆さんにはビジョンがあるはずです。ビジョンの実現のために、途中の目標を設定し、プロセスを計画する「客観的な目」をもつとともに、目標達成に向けて、ひたむきに、一途に、ただひたすら突き進む、「熱い思い」を大切にしてください。着実に、時には大きな決断をしながら、自信をもって、勇気をもって、進んでいってください。今できることを、今しかできないことを、未来を生きる自分のために、人のために、しておいてあげてください。

 夢は大きく育ててください。希望は高く掲げてください。
 Dream big, work hard!
 皆さんの前途に大いに期待しています。
 そして、応援しています。

卒業式のイメージ画





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